EPパレット
第1色「アンサンブルとの出会い」

はじめから、EPになろう!と思って、ピアノを始めるひとは、殆どいませんよね。こ
れは、出会ったものかなあ…
ピアノ自体、ピアニストになろう!と思って始めたわけではない私です。何となくの
お稽古ごと。母が好きだった音楽を、そのサポートのもとに続けてきました。

途中で、音楽の道には絶対すすまない!なんて思っていたのに、何故か選んでしまっ
た…そして、その険しい道に、無理だあ!と思っていた自分に、ピアニストとしての
将来の絵は描けませんでした。

大学に進む前は、学校の部活で、聖歌隊にはいっていました。歌ったり、指揮したり、
ピアノ弾いたり。
それから、友人に素晴らしいヴァイオリニストがいて(彼女は、プロで活躍中です)、
彼女の伴奏をさせてもらったことが数回。難しかった…

そんな経験が、EPらしい初体験だったかと思います。

何とか音大に入り、それからしばらくして、ようやく自分の理想が描けるようになっ
てきました。今思えば、そう思えてよかったなあ、と。そして、その頃漠然と描いた
スケッチは、今も変わらず存在しています。それも良かった…

EP大学時代は、二色。声楽と、サックス。
サックスとは、1年の時に、1年生の女の子と出会ったのですが、これが強烈!(楽器
が、です)
伴奏、とはいえ、相手の音が大きいから、フルタッチ。近現代曲ばかり。手も難しい。

当時音の小さかった私は、なんだか挑戦状をたたきつけられたような感覚で、これを
「受けて立とう!」としてしまったのでした(恐)

でもサックスのEPには、こんなところがあるのではないかしら…。

その後、声楽はアマチュアの方に教えさせて頂いているぐらいなので、声楽の伴奏も
してきましたが、どうもお声がかかるのはサックスばかりになってきました。

大学に入る前、無理だ!と思った自分が、何とか自分を納得させた言葉は、「大事な
のは、何を選ぶかではなく、選んだものとどう関わるか」。あれもこれも選べるよう
な気がしたあの時、音楽を選んだのは、ひとつの運命だったのでしょうね。

今だにいろいろな壁だらけですが、きらきらとしたサックスと出会って、感謝してい
ます。
続けられる限り…弾いていきたいと思っています!

2009/09/01 EP 藤光直美