翠清

総合表現団体

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レポート■第6回忘れまいその日コンサート

3月 31st, 2018 / suisei

【忘れまいその日コンサートのご報告】

2018年3月11日に、チャリティイベントに参加しました。

ご来場の皆様、ありがとうございました。出演者、関係者の皆様、ありがとうございました。また、当日ご来場いただけなかった方々からも、ご寄付をお預かりしました。多くの方のご支援に、心から感謝申し上げます。

このチャリティは、母体である「忘れまいその日コンサート」が、アートプロジェクトの皆様と、共催という形を持って開かれました。
コンサートと、作品展の初日が3月11日でした。その後、作品展は3月14日まで開催されました。

チャリティの目的は、被災された方々を悼み、復興にむけての想いを確かめ、強めることであったと思います。

そして、具体的には、岩手県大槌町にある、東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センターの再建にあたり、天井画(当初は壁画の予定でしたが、天井画となりました。)を制作する、その資金を作ることを目標に設けました。またこの試みを多くの方に知っていただくこともこの日に向けて大切なことでしたし、今後もそれは大切になると思います。

チャリティイベントの終わりは、次への始まり。本当の終わりは、復興がなされ、チャリティを必要としなくなる時です。
それまでの歩みの中で、大槌町に、作品が届けられるということは、何かできたらと思うひとの、支えのひとつになるのではと思っています。

このイベントには、私自身は、ピアニストとして参加しつつ、運営スタッフのお手伝いもさせていただきました。代表の小日向惠美子さん、舞台監督の佐藤成美さん、声楽家の古市尚子さんと4人で、数回話し合い、イメージを形にしていきました。
私は、第1部のコンサート担当ということで、皆さんにご協力いただきながら、内容をまとめてまいりました。

今回のイベントでは、コンサート、作品展を柱に、二つの講演会が行われ、「再生」をタイトルとする映画上映をいたしました。

講演会では、作家の大小島真木さんと、海洋研究センターの青山潤教授にお話しいただきました。またお二人だけでなく、大槌町からいらした佐々木健さん(大槌町役場に勤務されていました)、荒井和男さん(湧水フォーラムで、水を通じた被災地との繋がりがあります)、道田豊さん(海洋研究センター教授の方です)においでいただき、ステージでお話しを伺いました。
第2部の司会は、東久留米市福島県人会の鈴木さんにお願いし、県人会の皆様には様々にお手伝いいただきました。

講演の前には、東久留米出身の作曲家、糸川玲子さんの作品(東久留米にちなんだもの)を演奏し、その風景の写真(小松原昌男さんによる)をスクリーンに投影しました。

こうした複合的なイベントにおいて、音楽家とは何であるのか。そして、音楽家には何ができるのかということを、今回は考えさせられ、今もまた考えています。
だからこそ、「コンサート部」のまとめが、私自身には必要でした。音は、流れ去ってしまうからです。

プログラムは、4つのグループの皆さんで構成しました。

東久留米児童合唱団そよかぜさんは、小さなお子さんから、お兄さんお姉さんの高校生までが、ひとつになって活動されています。変わらず透明な響きは、どこから生まれているのだろうと思います。誰もが元来もっている、大切なものを思い出しました。

翠清 SUISEIは、私の所属するグループです。今回は、オーボエ・ヴィオラ・ピアノの編成で、これをオリジナルとするドイツの作品を演奏しました。殆どの方が初めて耳にした作品だったと思いますが、ヨーロッパのクラシックらしい、美しいものでした。曲としての認識より唯々存在する、自然のようなものを表したいと思って選びました。

東久留米演奏家協会の皆さんは、日本語の歌を、あたたかく、哀しみも伴いながら、演奏して下さいました。メゾソプラノと、バリトンのソロを中心に、ピアノと共に綴った作品は、人の声としての共感を生んだのではと思います。
言葉をもつが故の、直接的なつながりも、チャリティにおいては大切なものです。それを丁寧に伝えて下さいました。

モアレ・サクソフォン・アンサンブルの皆さんには、音楽の楽しさ、喜びをそのまま表現していただいたと思っています。被災地のひとつ、福島から訪れて下さった方、福島を故郷とする方、福島に訪れて活動を共にする方、そうしたお仲間が集まって、演奏をされています。音楽を元とする絆が、このコンサートの支えになるとすれば、モアレさんの音楽は希望に向かう力になったと思います。サクソフォン演奏として貴重な作品も、取り上げられました。

小さな4つのプログラムが、一つの流れをもち、それを会場の皆さんが受け止めて下さいました。繋ぐものとして、語りをいれました。
演奏者・演目・関係者・イベント全体。そして、被災地への想い、今回のテーマ“人である私たち、大地と海の声を聴く”を考え、拙い言葉ではありましたが、藤光が文章を書かせていただきました。

最後に、全員合唱として、天井画の描かれる海洋研究センターから臨める蓬莱島をモデルとした、ひょっこりひょうたん島を歌いました。

第1部がコンサートでしたが、第2部冒頭にもピアノ演奏がありました。
“東久留米5つの風景”という作品です。
自然災害の折、被災地を支援するということの、もっとも大切な要素は、地域から発信するということではないでしょうか。何故ならば、被災するということは、地球にいる誰にでもあり得ることだからです。
住んでいたり、通っていたりする土地は、様々なかたちで故郷をつくります。今回は、“東久留米の音楽家と、その仲間たち”がお届けした演奏でした。
ここでのピアノは、藤光が担当させていただきましたが、作曲家の糸川先生と出会うことができ、演奏家としても幸せな機会となりました。東久留米の愛すべき風景を、様々な立場の方と共有できたことは、被災地の復興を願う気持ちと重なりあうものではなかったでしょうか。

…これらが、この日のコンサートでした。

出演者を支えて下さった、裏方の皆さんがいらっしゃいます。
細やかなご配慮で、裏でも笑顔で対応して下さいました。
受付においても、アートプロジェクトの皆様との連携をしながら、早朝からイベントを支えて下さいました。

会計については、私はご報告する立場にありませんが、第1部・第2部のチケット販売数は約240枚でした。その他、ご寄付を募り、ご協力いただいた皆様のおかげで、海洋研究センターへの天井画制作は、進められることとなりました。
代表の小日向さんは、様々な点で、その制作をさらに支援されるとのことです。

天井画制作は、4月に始まります。そして、海洋研究センターの大槌町あげての開所式は7月21日(土)に、大小島さんのワークショップも含めて計画中とのことです。

改めて、多くの方々に感謝申し上げます。
お名前をあげていない、多くの方に支えられました。
これからも、復興への歩みを共にしていただけましたら幸いです。
ありがとうございました。

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モアレ・サクソフォン・アンサンブルの皆さんと翠清。“みずのもりコンサート”という、翠清の企画からの繋がりです。この日の裏方には、みずのもりチャリティの実行委員長佐藤慎次さんもおられました。

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コンサート企画を語り合ったチーム!
手前にあるのは、募金箱です。ご協力の皆様に、心より感謝申し上げます。

【3月11日(日)忘れまいその日コンサート&大小島真木 作品展覧会】
2018年3月11日(日)13:00~19:00(13:00開場)
“第1部:コンサート”東久留米の音楽家と、その仲間たち 13:30~15:00
“第2部:トーク&ピアノ演奏”大小島真木(現代アート作家)15:20~17:00
“第3部:講演&映画上映”青山潤(東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター 教授)17:20~19:00

会場/成美教育文化会館 グリーンホール(西武池袋線東久留米駅北口 徒歩5分)

ホールと同じフロアにあるギャラリーにて、作品展覧会が同時開催。
2018年3月11日(日)・13日(火)・14日(水)11:00~19:00(最終日は16:00まで)
大小島真木 作品展覧会 “人である私たち、大地と海の声を聴く”

主催/忘れまいその日コンサート
共催/東久留米アートプロジェクト
後援/東久留米市・東久留米市文化協会・成美教育文化会館・FMひがしくるめ・新河岸川水系水環境連絡会・東久留米川クラブ・東久留米水と景観を守る会・東久留米市福島県人会

出演者

“第1部:コンサート”東久留米の音楽家と、その仲間たち 13:30~15:00
■東久留米児童合唱団 そよかぜ/東嶋裕子(指揮)・當間愛(ピアノ)
■翠清 SUISEI/小澤恵(ヴィオラ)・青木美帆(オーボエ)・藤光直美(ピアノ)
■東久留米市演奏家協会・古市尚子(メゾソプラノ)・馬場眞二(バス)・川辺千香子(ピアノ)
■モアレ・サクソフォン・アンサンブル/山浦雅也(ソロ)・須藤美友紀(ソプラノ)・原田実苗(アルト)・田尻昌男(テナー)・千代田洋輔(バリトン)

“第2部:トーク&ピアノ演奏”大小島真木(現代アート作家)15:20~17:00
トーク「人である私たち、大地と海の声をきく」
■テーマ曲『東久留米 5つの風景(1.氷川神社~2.竹林公園~3.落合川の水遊び)』
作曲/糸川玲子 ピアノ/藤光直美

“第3部:講演&映画上映”青山潤(東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター 教授)17:20~19:00
講演「海と希望の学校」

映画『再生』上演時間38分
富士山・河口湖映画祭第7回シナリオコンクール グランプリ作品

スタッフ
忘れまいその日コンサート/代表 小日向惠美子
舞台監督/佐藤成美
映像/土居靖・倉橋幸生
音響/FMひがしくるめ(代表 高橋靖)
受付/尾川澄江

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東久留米氷川神社。この拝殿にも、大小島さんの天井画があります。今度は、大槌町へ。
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竹林公園

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落合川。
湧水による繋がりもまた。

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作曲家の糸川玲子先生と。幸せな出会いでした。
作品と。そして、作曲家の方と。

先生には、全員合唱のアレンジ、ピアノパートもお願いしてしまいました。
ありがとうございました!

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そよかぜのみなさんは、子どもさん方なので、写真がないのです!!
控室で、かわいいおり紙のお花で、くじ引きを。出演者のみんなに引かせて下さって。写真のものは、“当たり”なんですって。嬉しかったなぁ。

五線譜のは、ポストイット。糸川先生からのプレゼント(*^^*)

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東久留米演奏家協会のステージ。
バリトン・ソロ、メゾソプラノ・ソロ、そして二重唱も。ピアノの響きとともに。

29571430_1246956365441237_3423755428817727600_n古市さんのお気遣い。控室のさしいれ。
ミニタオルで作ったお皿が素敵!

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ヴィオラの小澤さんに、ゲスト出演いただいて実現しました。

東久留米演奏家協会の皆さんの他、
本番写真がないのですが、
そよかぜさんの児童合唱、
モアレさんのサクソフォン演奏がありました。

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